クレマチス専門ナーセリー有限会社及川フラグリーン

育て方Q&A

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鉢植えの方法 〜いい土と肥料が大事〜

苗購入後は、買ったままの鉢で育てず、必ず植え替えてください!!

 

●必要なもの

鉢(できれば深鉢)、培養土、肥料(元肥)、活性液(活力剤)、支柱(オベリスクなど)

 

●時期

真夏と真冬以外(人もうだるような真夏や、地面が凍るほどの真冬は避けます)

秋植えもオススメです!

 

●方法

 

 

① 苗よりも1〜2回り大きな鉢を用意します。クレマチスは直根性のため、深鉢をオススメします。
例:4.5号苗(及川フラグリーンの販売苗)→7〜8号サイズの鉢
  5号苗→8〜9号サイズの鉢

② 植え替え前に、苗を活性液「バイオゴールド バイタル」の希釈液に30〜60分浸すと、根痛みの回復や、発根促進の効果を期待できます。これが効きます。ぜひやってほしいほどオススメ!!なお、この作業を行う場合は、根鉢をくずし、できるだけ土を除去してから浸してください。

③ 元肥を混ぜた培養土を鉢の底に入れます。

④ 苗の根鉢を軽くほぐして、丁寧に植えます。この時、枝の地際1節を埋めるように、深植えするのがポイントです。根の数が増えやすくなったり、株元から立ち上がる枝の数が増えやすくなったりします。

⑤ 土と鉢の縁の間に、2-3cmくらい余裕を持たせ、ウォータースペースとします。水やりの時に、このスペースに水が溜まります。鉢の縁ギリギリまで土を入れないように注意してください。

⑥ 鉢の大きさに応じた、支柱やオベリスクなどを取り付けます。なお、使う資材に迷ったら、及川フラグリーンで販売の「竹支柱(め竹)」がオススメです!!
なお、適切なサイズの資材を選ぶと、枝の伸びていくスペースを十分に確保でき、誘引が楽になります。鉢植えに使用する資材の目安は、高さ70〜100cmくらいの支柱やオベリスクなどになります。

 

⑦ 最後に、鉢底から滴り落ちるほど、水をたっぷり与えます。

 

●用土について

市販の培養土で大丈夫です。ただし、土はその後の生育を決める大事なものなので、価格だけでは決めず信頼できるしっかりしたものを使いましょう。自分で配合する場合は、赤玉土(小〜中粒):鹿沼土(小〜中粒):完熟腐葉土=4:3:3を基本にしてください。なお、使う土に迷ったら、及川フラグリーンのオリジナルの「クレマチス・ナーセリーの専用培養土」がオススメです!!

 

●肥料について

元肥には、有機質系の固形肥料を使用することをオススメします。ゆっくりと効き、土の力がアップします。量はそれぞれの肥料の規定量を混ぜてください。なお、使う肥料に迷ったら、及川フラグリーンで販売の「バイオゴールド クラシック元肥」がオススメです!!

鉢植えは植えっぱなしでいいの? 〜定期的な植え替えが大事〜

1〜2年に1回は植え替えをしてください!!

 

鉢植えの場合、苗購入後の植え付け以来、そのまま育てていると、根詰まりを起こし、株が弱ったり、花つきが悪くなったりします。特に生育旺盛な種類(原種を含め)ほど、定期的な植え替えが必須です。

鉢を抜いてみて、根がグルグル巻きになり、つまっているようであれば、植え替えてください。また、生育が悪かったり、花付きが悪くなったりしているようであれば、植え替えてください。植え替え方法は、「Q1 鉢植えの方法 〜いい土と肥料が大事〜」と同じです。

また、植え替えたいけれど、今の鉢よりも大きくできない場合は、「Q3 鉢植えの植え替えで、今の鉢より大きくできない場合はどうするの?」をご覧ください。

色の乗った、たくさんの花を咲かせるために、ぜひ、植え替えしてください。

鉢植えの植え替えで、今の鉢より大きくできない場合はどうするの?

鉢植えを植え替えしたい、でも、スペースの都合などで、「これ以上大きな鉢に植え替えできない!」という場合があると思います。そういう場合は、鉢はそのままで、土だけを新しくして、リフレッシュさせると、翌年以降の生育がずっとよくなります。

 

●方法

① 水やりを控え、鉢植えを乾燥気味にします。こうすると以下の作業がやりやすくなります。

② 鉢のまわりを、軽くたたきながら、株を丁寧に取り出します。植え替え後2年以上経過している場合、かなり根がつまっていると思います。

③ 古い土を可能な限り落とします。新しい土をできるだけたくさん入れるには、古い土を落とすことが大切です。かるくたたきながら落とします。もむようにしてもよいでしょう。
また、直径1cmほど、長さ20cmほどの棒(樹木を剪定した枝など、先を少し尖らせるとなおよい)を用意し、それで根鉢のまわりや底を、グサグサと思い切って突っつきます。そうすると、隙間ができ土が落ちやすくなります。
できるだけ、根を傷つけないよう注意しますが、植え替え作業中はどうしても根は切れてしまいます。基本的にハサミで切ることはしませんが、作業中にポロポロと切れる根は気にせず、思い切ってやりましょう。
どうしても土が落ちない場合は、水をためたバケツに入れて、洗ってもよいでしょう。

 

 

④ 同じ鉢の再利用の場合は、病気の感染などを防ぐために、きれいに洗いましょう。

⑤ これから先は、「Q1 鉢植えの方法 〜いい土と肥料が大事〜」と同様に、元肥を混ぜた培養土を使って植え替えます。
古い土そのままよりも、断然、生育がよくなり、花つきもよくなります!!

鉢植えの置き場所は? 〜地温に気をつける〜

●鉢植えの春〜秋の置き場所

半日以上日が当たり、風通しがよく、雨が直接当たらない場所に置いてください。

 

・日当たりが悪いと、花が咲かない、枝が細いなどの生育不良が起きやすくなります。ただし、半日陰気味の場所でも、ゆっくりと株がその環境になれていきます。時間はかかりますが、咲くようになりますので、育てることは可能です。そのような環境の場合は、時間がかかるものと思って、気長に育てることが大事です。

 

・雨ざらしの場所では、水の加減ができず加湿気味になり、根腐れを起こすことがあります。軒下などに置き、できるだけ水は人の手で与えてください。

 

・上の通り、植物自体への日当たりは必要ですが、鉢自体や鉢を置いているベランダなどの床面が高温になると、鉢の中の地温が上がり過ぎ、根を弱らせます。鉢には直接光が当たらないようする、床面に直接置かないなどの工夫が必要です。鉢はやや陰る場所に置き、伸びる枝には光が当たるのが理想です。クレマチスの鉢植えのまわりに他の植物の鉢植えを置くのも効果的です。また、鉢を板などの上に置き、床面の熱の影響を受けないようにしてください。

 

 

 

●鉢植えの冬の置き場所

南側の軒下など、北風の当たらない場所(屋外)へ置きます。壁の近くは比較的暖かく最適です。また、高い場所に置くと、低温の影響を受けやすくなるので、できるだけ地面に近い場所に置いてください。
ほとんどのクレマチス(落葉種)は耐寒性がありますので、屋外で越冬可能ですが、一部の種類(特に常緑種)には、耐寒性の弱いものもあります。それらは、各種の特性に応じて、室内に入れるなどの対策をしてください。
寒冷地で寒さが心配な場合は、株元にチップなどをマルチングとして敷き、地温を保持するのも効果的です。また、積雪のある地域では、冬の間、鉢植えを雪の下に置くのも効果的です。そうすることで、温度が一定に保たれ、水やりをする必要もありません。

 

庭植えの方法 〜しっかりと土壌改良を〜

●苗について

写真左の、2年生以上、4.5号サイズ(直径約13.5cm)以上の苗は、初心者でも安心して育てられます。写真右の、2.5号サイズ(直径約7.5cm)の1年生苗は、すぐに庭への植えつけはせず、鉢に植え替えをして1年間は養生してください。(養生の手間がかかるため、初心者にはオススメできません!)

 

  • 4.5号苗(2年生以上)
  • 2.5号苗(1年生)

 

●株の充実まで3〜4年かかる

2年生以上の苗だと、苗を植えて1年目から花は咲きますが、株が充実して本来の咲き姿になるまでに、3〜4年かかります。特に日当りが悪いと時間がかかります。時間をかけ、その環境になれさせながら、じっくりと育てましょう。そのためにも、植え付け時の土壌改良がとても大事になります。

 

植えたて

3〜4年後

 

●必要なもの

肥料(元肥)、牛ふん堆肥か馬ふん堆肥、バーク堆肥、もみ殻くん炭、培養土(必要に応じて)

 

●時期

真夏と真冬以外(人もうだるような真夏や、地面が凍るほどの真冬は避けます)
秋植えもオススメです!

 

●場所

日当たりがよく、風通しのよい場所が適しています。1日4〜5時間、日光が当たる場所であれば問題ありません。
ただし、半日陰気味の場所でも、生育は遅くなりますが、育てることは可能です。ゆっくりと環境に慣れながら、株を充実させ、花を咲かせていきますので、気長に育てましょう。

 

●土

保水性と排水性がある腐植質に富む柔らかい土を好みます。乾燥しやすい砂のような土や、雨後にずっと水がたまっているような水はけの悪い土では、生育不良になることがあります。土が悪い場合は、しっかりと土壌改良をしましょう。

 

●方法

庭の土の質により、①か②の方法で土壌改良をします。

 

① 庭の土がいい場合

だいたいの植物がよく育つような、庭の土がいい場合は、掘り上げた庭の土に「肥料」、「牛ふん堆肥」か「馬ふん堆肥」、「バーク堆肥」、「もみ殻くん炭」をよく混ぜます。これにより保水性と排水性が向上します。また、適度な通気性を確保し、根の張りが向上します。

 

 

② 庭の土がよくない場合

植物を育てるには、土がよいとは言えない場合は、庭の土を使わず、「クレマチス・ナーセリーの専用培養土」を使います。

 

 

③ 植え方:1節ほど深植えで植える

 

 

③-1 植え替え前に、苗を活性液「バイオゴールド バイタル」の希釈液に30〜60分浸すと、根痛みの回復や、発根促進の効果を期待できます。これが効きます。ぜひやってください!!

③-2 苗の根鉢を軽くほぐして、丁寧に植えます。この時、枝の地際1節を埋めるように、深植えするのがポイントです。根の数が増えやすくなったり、株元から立ち上がる枝の数が増えやすくなったりします。

③-3 水をたまりやすくするため、株のまわりにドーナツ状に直径30cmほどの土手をつくります。

③-4 乾燥防止や雑草抑制のために、株元に「バーク堆肥」などを厚さ2〜3cmほど敷き詰めてマルチングし、土の表面を保護します。マルチングは良好な生育のためにとても大事になります。

③-5 今後伸びる枝の長さに応じて、支柱やオベリスクなどを立てます。庭植えのクレマチスに使う資材に迷ったら、及川フラグリーンのオリジナル「ナローオベリスク」がオススメです!!
なお、適切なサイズの資材を選ぶと、枝の伸びていくスペースを十分に確保でき、誘引が楽になります。狭い場所ではオベリスクが使いやすく、誘引もしやすいのでオススメです。
庭植えに使用する資材の目安は、高さ150〜200cmくらいの支柱やオベリスクなどになります。

 

③-6 最後に水をたっぷり与えます。

 

複数の苗を庭植えする時の苗と苗の間隔(必要な株数)

クレマチスの苗を複数株、庭に植える際には、系統、品種にもよりますが、少なくても、30〜40cmは間隔をあけたほうがいいでしょう。植える株数は、その間隔を目安に計算してください。

ただし、大苗1株の代わりに、同じ品種の苗を2株植える場合には、1つの穴に2株植えてもかまいません。2株で大苗1株に相当するという考え方です。1株植えよりも見ごたえが出やすく、枯れるリスクも回避できるので、4.5号苗の2株植えはオススメです!!

なお、「モンタナ系」や、「原種系」に属す「センニンソウ類」、「タングチカ系」などは生育旺盛で、植える間隔は1m以上あけたほうがいいでしょう。詳細は各品種の特性を確認してください。

また、クレマチスをバラと組み合わせて楽しむ場合は、株の間隔は50cm〜1mはあけたほうがよいでしょう。それぞれの株の管理が行いやすくなります。

水のやり方(鉢植え) 〜乾きをよく見ること〜

水の与え過ぎに注意してください!! 鉢植えで失敗する原因の大半は、水の与え過ぎにあります。

 

●春〜秋の水やり(鉢植え)

表土が白っぽく乾いた時に、鉢底から滴り落ちるくらい、たっぷりと与えてください。

つぼみが見え、これから花が咲こうとする時期は、1年で最も水を欲しがりますので、乾燥に注意してください。

また、夏は乾きが早いので、乾燥させないように注意してください。気温が高くなる時間帯は避け、朝か夕方に与えてください。

ただし基本は、表土が白っぽく乾いた時にたっぷりと与えることです。間違っても、水分があり湿っているのに、毎日与えないように!! 鉢植えのクレマチスが枯れる原因No.1は、水の与えすぎです。

なお、水やり時に、病害虫予防の効果を期待できる「バイオゴールドのニーム」と、植物の体力と抵抗力をアップさせる活性剤「バイオゴールド バイタル」を混ぜて与えると、生育が良好になります。すごくオススメです。ぜひ使ってください!

 

●冬の水やり(鉢植え)

冬に葉が茶色くなっていたり、落葉したりしていても、水は必要です。冬の間の水やりを怠って枯らしてしまうケースがあります。どうしても忘れがちになるので、注意してください。

基本的には春〜秋の時と変わらず、鉢の表土が白っぽく乾いたら、暖かい日の日中に与えます。水が凍るような寒い時間帯に与えないように注意してください。ただし、乾きが遅くなるので、与える頻度は少なくなります。地域や置き場所にもよりますが、冬の間も、少なくても1〜2週間に1回程度は必要でしょう。なお、寒冷地ではもっと与える間隔は長くなりますが、3〜4週間に1回は必要でしょう。

なお、積雪がある地域では、冬の間、鉢植えを雪の下に置き、春に取り出すことも可能です。雪の中は温度、湿度ともに安定していまして、冬越しの方法として有効です。何より水を与える手間がありません。

水のやり方(庭植え) 〜乾燥に注意〜

庭植えでも、水やりは必要です。庭植えで失敗する原因の大半は、乾燥させ過ぎにあります。乾燥が続くと、株が弱り、花つきが悪くなるなど、生育不良になります。株の充実ができなく、いつまでも大きくなりません。

 

庭植えの水やりのタイミングは、以下の通りです。

 

・苗の植えつけ時にしっかりと水を与える。

 

・春〜秋までの生育期間で、2週間ほどまともに雨が降らない時など、株元にしっかり水分が行き渡らない場合、水を与えてください。特に、植えたてすぐの株に対しては、乾燥させないように注意してください。なお、2週間に一度ほど雨が降り、株元にしっかり水分がいっているようであれば、水を与える必要はありません。

肥料のやり方(鉢植え) 〜1年に2〜3回は与える〜

●植えつけ時の肥料(元肥)

培養土に元肥を混ぜます。今後の生育を決める非常に大切な肥料です。必ず施しましょう。なお、及川フラグリーンでは、「バイオゴールド クラシック元肥」をオススメしています。

 

●生育期の肥料(追肥)

鉢植えは限られたスペースで根を張り生長していますので、日々の水やりなどで、肥料分が失われていきます。また、土の団粒構造も壊れ、基本的には日を追うごとに土は劣化していきます。そのため、定期的に肥料を与え、植物に必要なエネルギーを補います。庭植え以上にこまめに肥料を与えるものと考えてください。

肥料の種類にもよりますが、1年に2〜3回は与えてください。与えるタイミングは、真夏と真冬を除けば、いつでも大丈夫です。ちなみに、「剪定した時に同時に与える」とすると、忘れずに便利です。

なお、及川フラグリーンでは、追肥として「バイオゴールドオリジナル」をオススメしています。

 

 

●生育期の液肥

植え替えをしていない古い鉢植えや、弱っている株の場合、固形の肥料だと、吸収がスムーズではないことがあります。そういう時には、液肥を与えると、吸収がよく、生育が回復します。鉢植えのクレマチスにはとても効果的です。

なお、固形の「バイオゴールドオリジナル」を水に溶かして、液肥をつくることができます。こちらの利用もオススメです。

 

肥料のやり方(庭植え) 〜寒肥をしっかり与える〜

●植えつけ時の肥料(元肥)

土に元肥を混ぜます。今後の生育を決める非常に大切な肥料です。必ず施しましょう。なお、及川フラグリーンでは、「バイオゴールド クラシック元肥」をオススメしています。

 

●冬に与える寒肥(かんごえ、かんぴ)

寒肥は11〜2月の寒い時期に与える肥料です。植物の休眠期である冬に施し、土中で分解させておく事で、土に栄養分が行き渡ります。そしてそれを植物が春に向けて吸収することで、花芽の充実に効果を発揮します。春からの生育と開花に非常に重要な肥料です。

及川フラグリーンでは、この冬に施す寒肥を最も大切にし、「バイオゴールド クラシック元肥」の利用をオススメしています。また、この寒肥と同時に、土壌改良として、「バーク堆肥」、「牛ふん堆肥」か「馬ふん堆肥」、「もみ殻くん炭」をまぜて与えると、その後1年の生育が良好になります。

寒肥を与えるタイミングは、雪が降る寒冷地の庭では、雪が積もる前までに与えてください。ちなみに、岩手県にある及川フラグリーンでは、遅くても11月中旬までを目安に与えています。また、雪の影響がない地域の庭では、12〜2月の間に与えてください。

なお、庭植えの肥料は、この寒肥を1年に1回しっかり与えれば、それ以外での追肥は必要ありません。

 

 

※肥料と土壌改良材を与える前に、熊手などで地面をガリガリと耕してください。

そうすることで与えたものと土が馴染みやすくなります。

なお、この作業で地表面の根が切れますが、問題ありませんので気にせず行いましょう

植えつけ後の移植はできますか? その方法は?

「クレマチスは一度植えた後の移植を嫌う」と言われますが、必ずしも移植ができないわけではありません。

根が直根性で下に深く伸びるため、移植時のスコップの使い方次第では、根を大きく切って、ダメージを与えてしまうことがあるために、そう言われているのだと思います。

移植する際は、クレマチスが旺盛に生育している時期は避け、晩秋〜春先に行ってください。できるだけ、広く、深く穴を掘り、根へのダメージを少なくするようにしてください。上部の茂り具合によっては、株の半分ほどまで剪定して、小さくしてから行ってください。また、掘り上げた株を、「バイオゴールド バイタル」などの活性液の希釈液に30〜60分浸すと、根痛みの回復や、発根促進の効果を期待できます。その後は、しっかりと肥料を与え、土壌改良をして植え付けてください。

花後に行う剪定 〜思い切って切ること〜

剪定はおおまかで大丈夫

系統や品種など難しく考えず、観察ポイントをおさえて簡単に行う。とにかく切ることが大事!

 

※何のために剪定をするのか

・2番花が咲きやすくなる

・新しい枝が伸びることで、梅雨以降に発生しやすい葉枯れが目立ちにくくなる

・株の老化や枝の繁り過ぎを予防できる

 

※剪定のタイミング

花後できるだけ早く。早ければ早いほどよい。

 

※方法

系統、品種、大きさに関係なく、株全体の半分くらいで剪定。

 

before

 

after

 

※半日陰の場所に植えられている場合の花後の剪定

まわりの植物に埋もれないよう、少し高めの位置で行いましょう。剪定後に残った部分がまわりの植物に埋もれてしまうと、光が当たらず、次に伸びていく枝が細く弱くなるので、注意が必要です。

 

春先に行う剪定 〜思い切って切ること〜

剪定はおおまかで大丈夫

系統や品種など難しく考えず、観察ポイントをおさえて簡単に行う。とにかく切ることが大事!

また、冬の間に無理に切らなくても大丈夫です。少し暖かくなるのを待ちましょう。

 

※何のために剪定をするのか

枯枝を整理し、新枝が伸びた時の姿を綺麗に保つため

 

※剪定のタイミング

2月下旬〜3月上旬(寒冷地ではその一ヶ月後)、芽の動きが確認できる頃

 

※方法

枝の先端から下に向かって、節々の芽を確認し、丸くふくらんでいる芽を残すように、動きのない部分を剪定する

 

before

after

枝の誘引の仕方 〜恐れず触ること〜

枝を触るのを恐れず、誘引を行いましょう。

一番のポイントは誘引前の枝同士のからまりをほどくことです。枝が折れるのを恐れず、思い切って触りましょう。かっこよく咲かせるには誘引が一番大事になります。

 

※枝のからまりをほどくポイント

・つぼみが見え始め、ある程度枝が固くなってから触る(それまでは、あえてからませておく)

・枝が折れても、切れなければ大丈夫なので、思い切って触る

・からまりをほどくのに、葉柄(葉と茎のつけね)を切る (多少葉が落ちても気にしない)

 

 

※誘引の仕方

枝同士が一箇所にからまって固まっているとかっこ悪いので、それをほどき、花を咲かせたい位置に枝を持っていきます。例えばフェンスを利用していて、全体にバランスよく花を咲かせたい場合は、からまっている枝をほどき、左から右まで枝を全体に散らします。

 

before 枝が一箇所にからまっている

after 全体に散らす

 

誘引のかたちには正解はなく、咲かせたい位置につぼみのついた枝を持っていくことがポイントです。

基本的な病害中対策 〜予防が大事〜

予防が何よりも大切です!!

風通しをよくしたり、過度に乾燥させないようにしたり、枯れ葉を早めに取ったりなど、環境を整えましょう。特に梅雨時は、高温多湿、または激しい寒暖の差など、病害虫が発生しやすくなるので、注意が必要です。

また、発生前に予防として「バイオゴールドのニーム」などを利用するのがオススメです。水やり時にまぜて使う方法と、葉の表裏に散布する方法があり、両方やってもらうと効果が出やすくなります。発生時期に1〜2週間に1回程度利用してください。

 

 

病害虫の発生後に、農薬を散布するのも悪くはないのですが、できれば自然由来の資材を使って、発生前に予防を行う方がいいでしょう。農薬のような即効性はそれほど強くないので、定期的に利用する必要がありますが、素手で手軽に扱えます。病害虫発生後に、扱いにくい農薬を利用するよりも、予防的に手軽なこの資材を利用するのも、植物を元気に育てるコツです。

また、予防がうまくいかず、どうしても病害虫が発生して、止められない場合は、農薬を使うのもいいでしょう、症状にあったものを選んでください。その際、ハンドスプレー型の薬剤の利用も手軽でオススメです。

花が咲かない、花つきが悪い

花つきがよい品種でも、どうしてもうまく咲かない、ということもあります。そういう時は、以下のことが考えられます。

 

●充実の開花まで3〜4年

苗を植えてから株が充実してきちんと花を咲かせるまでに、3〜4年かかります。特に、購入して1年前後の苗の場合、花が咲きにくいことがあります。
また、日当りが悪いと時間がかかります。時間をかけ、その環境になれさせながら、じっくりと育てる気持ちで見守りましょう。

 

植えたて

3〜4年後

 

●土の過湿や乾燥

土の過湿や乾燥はクレマチスの生育に大きな影響を与えます。
鉢植えでは、水の与えすぎで過湿になる傾向があり、それにより生育が悪くなることがあります。土の乾きを確認しながら、水を与えましょう。
庭植えでは、乾燥により生育が悪くなることがあります。特に植えたて初期に乾燥させすぎると、株の充実を妨げます。2週間を目安に雨が降らない場合は、水を与えてください。

 

●肥料分と日照が足りなく、枝が充実していない

枝の充実が足りていないことが考えられます。土の極度の過湿、乾燥などの環境の悪化がなければ、肥料分が足りないことか、日照が足りないことが原因だと思われます。しっかりと肥料を与えてください。また、日照が足りているか確認してください。
肥料は、植え付け時の元肥はもちろんですが、鉢植えでは定期的に(1年に2〜3回)、庭植えでは土壌改良も含め1年に1回、しっかりと与えてください。
日照は、最低でも1日4〜5時間必要です。足りないようであれば、まわりの植物を剪定したり、鉢植えであれば場所を変えたりなどの対応をしてください。

 

●タイミングを間違って枝を剪定してしまった

花後、1ヶ月以内くらいまでに剪定は必要ですが、それ以降の剪定、特に夏以降に強く剪定してしまうと、翌年の花つきが悪くなるタイプがあります。パテンス系、パテンス八重系、モンタナ系など、旧枝咲きと言われる性質で、前年に伸びた枝の充実した部分に花芽をつけるタイプになります。簡単に言うと、遅めの時期に翌年に花が咲く大事な部分を切ってしまった、ということです。このようにならないためにも、花後の剪定は、花が終わったらすぐに行いましょう。

 

●枝はたくさん伸び、茂っているが、咲かない

特に根づまりしている鉢植えで起こりやすくなります。枝が地面から何本も勢いよく伸びている場合(株立ち状態)、伸びた枝に十分に肥料分が行き渡らず、花が咲きにくくなります。
弱そうな枝を中心に地際で剪定し間引き、本数を減らします。もし肥料をやっていないようなら、同時に肥料を与えてください。

 

枝が5本あるので、地際で剪定

2本だけ残しました

 

※間引き後に残す枝の本数の目安

・5〜6号鉢:約2〜3本

・7〜8号鉢:約3〜4本

・9〜10号鉢以上:約4〜5本

・庭植えの場合:約4〜5本

 

●根づまりしている

鉢植えで、数年植え替えをしていない場合、根づまりしている可能性があります。そうすると、健全な生育ができなく、結果、花つきも悪くなります。
新しい土を使い、1まわり大きな鉢に植え替えてください。なお、鉢をこれ以上大きくできない場合は、土だけを新しくする植え替えを行ってください。「Q3 鉢植えの植え替えで、今の鉢より大きくできない場合はどうするの?」を参考にしてください。

花の色が薄い、花の大きさが小さい

花の色が薄い場合や、本来の大きさより小さめに咲く場合、以下のことが考えられます。

 

●充実の開花まで3〜4年

苗を植えてから株が充実してきちんとした色や大きさに花を咲かせるまでに、3〜4年かかることがあります。特に、購入して1年前後の苗の場合、本来の花の色や形が出ないことがあります。
また、日当りが悪いと時間がかかります。時間をかけ、その環境になれさせながら、じっくりと育てる気持ちで見守りましょう。

 

植えたて

3〜4年後

 

●土の過湿や乾燥

土の過湿や乾燥はクレマチスの生育に大きな影響を与えます。
鉢植えでは、水の与えすぎで過湿になる傾向があり、それにより生育が悪くなることがあります。土の乾きを確認しながら、水を与えましょう。
庭植えでは、乾燥により生育が悪くなることがあります。特に植えたて初期に乾燥させすぎると、株の充実を妨げます。2週間を目安に雨が降らない場合は、水を与えてください。

 

●枝はたくさん伸び、茂っているが、花の色が薄い、花の大きさが小さい

特に鉢植えで起こりやすくなっています。枝が地面から何本も勢いよく伸びている場合(株立ち状態)、伸びた枝に十分に肥料分が行き渡らず、花の色が薄くなったり、花の大きさが小さくなったりします。
弱そうな枝を中心に地際で剪定し間引き、本数を減らします。もし肥料をやっていないようなら、同時に肥料を与えてください。

 

枝が5本あるので、地際で剪定

2本だけ残しました

 

※間引き後に残す枝の本数の目安

・5〜6号鉢:約2〜3本

・7〜8号鉢:約3〜4本

・9〜10号鉢以上:約4〜5本

・庭植えの場合:約4〜5本

 

●肥料分と日照が足りなく、枝が充実していない

上記の「間引き後に残す枝の本数の目安」をみて、問題ないようであるのに、うまく咲かない場合、枝それぞれの充実が足りていないことが考えられます。土の極度の過湿、乾燥などの環境の悪化がなければ、肥料分が足りないことか、日照が足りないことが原因だと思われます。しっかりと肥料を与えてください。また、日照が足りているか確認してください。
肥料は、植え付け時の元肥はもちろんですが、鉢植えでは定期的に(1年に2〜3回)、庭植えでは土壌改良も含め1年に1回、しっかりと与えてください。
日照は、最低でも1日4〜5時間必要です。足りないようであれば、まわりの植物を剪定したり、鉢植えであれば場所を変えたりなどの対応をしてください。

 

●根づまりしている

鉢植えで、数年植え替えをしていない場合、根づまりしている可能性があります。そうすると、健全な生育ができなく、結果、花つきが悪くなるだけでなく、色が薄くなったり、大きさが小さくなったりします。
新しい土を使い、1まわり大きな鉢に植え替えてください。なお、鉢をこれ以上大きくできない場合は、土だけを新しくする植え替えを行ってください。「Q3 鉢植えの植え替えで、今の鉢より大きくできない場合はどうするの?」を参考にしてください。

 

●2番花以降の花

1番花の後に、花後の剪定を行って咲く2番花以降の花は、だいたいの品種で、花の色が薄かったり、大きさが小さかったりします。花後の剪定と同時の追肥で、ある程度カバーできますが、それでも1番花と同じように咲くことは難しいです。派手さが抜け、落ち着いた2番花独特の風情もいいものなので、季節の変化を楽しむ感覚で、観賞してください。
また、初夏以降に購入した苗の1回目の開花は、この2番花以降に該当することが多いので、花色や大きさが本来のものではないことが多いです。その後の生育には影響しませんので、そのまま育ててください。

 

株の下のほうの葉が黄色や茶色になる(葉が枯れ上がる)

これはクレマチスの通常の生理現象であり、生育上の問題ではありません。

枝が伸び、花が終わる頃に、葉の色の落ちるのが目立ち、株元の葉が枯れ上がってくることがあります。枝の伸びに伴って、枝の先端の方に優先的に栄養分が供給されるのと、下葉に日光が当たりにくくなるのが原因と考えられます。

程度の差はありますが、ほとんどのクレマチスで、発生することなので、あまり気にしなくても大丈夫です。

 

 

それまでの管理と同様に、必要に応じて水を与え、定期的に肥料を与えてください。なお、「Q12 花後に行う剪定」を行うと、比較的低い位置から再び新しい枝が出て株が更新され、見た目がきれいになるだけでなく、2番花も咲きやすくなります。その時に、同時に肥料を与えてください。新しい枝と花のために効きます!!

葉が黒くなった、急に枯れた、立ち枯れした→「立ち枯れ病」対策

 

●発症時期

4〜9月(風が強く、高温多湿の時期に多い)

 

●症状

昨日まで元気だった株が、今日見たらぐったりしている、というように、急に立ち枯れ状態になります。全体がなる場合と、特定の枝だけがなる場合があります。風などにより葉や枝に傷がつき、そこから入った病原菌が原因で発症します。枝や葉が茶色や黒褐色に変色し、被害箇所から上部が立ち枯れ状態になります。病原菌は傷口から侵入したり、葉に感染して広がったりします。

 

●対処方法

・発症した株

被害にあった部分を切り取ります。そして、薬剤の散布をおすすめします。薬剤では、立ち枯れ病に効果が期待できる殺菌剤を選んで使ってください。また、ハンドスプレー型の殺菌剤で株全体を殺菌するのも手軽でおすすめです。
その後、鉢植えであれば、やや乾燥気味に管理し、生育を見守ってください。枯死したと思って、捨てないように。生きている場合は、2週間くらいすると、新しい芽が動き始めます。

 

・予防

残念ながら、発生を完全に抑えることができる対策はありません。以下のことに気をつけながら予防的な管理をしてください。なお、近年では立ち枯れしにくい強い品種が多くなり、クレマチス全体での立ち枯れやすい品種の割合は減ってきています。初心者向け、育てやすい、強健などのキーワードを元に、強い品種選びをすることも大切です。
風が強く、高温多湿の時期、特に土が加湿気味の時に、発生頻度が高いように思われます。そのため、鉢植えの場合は、強い風にさらされ続ける場所は避け、水をやりすぎていないかを確認し、土の表面が白っぽく乾いたときのみ水を与えるようにし、加湿を避けてください。また、庭植えの場合は、雨の水分で十分に足りている時は、水を与える必要はありません。
どうしても何度も発生してしまう場合は、4月くらいから、1〜2週間に1回くらいのペースで、定期的に薬剤を散布し、発生前の予防をすることもおすすめします。
また、性質が弱い品種を育ててしまっていることもあるので、その場合は、強健な品種に代えて育ててみることもオススメです。特定の品種で発生しても、他の品種では全く出ないこともあります。あきらめずに、トライしてください!
ちなみに、立ち枯れ病が発生するのと同じ高温多湿の時期に、肥料のやり過ぎで、立ち枯れの症状が出ることもあります。特に、化成肥料を多めに与え、同時に水分も与えられると、その肥料分を一気に吸収し、立ち枯れの症状が出やすくなります。この時期に、たくさんの速効性の肥料を与えないように注意してください。
なお、予防には、病害虫予防の効果を期待できる「バイオゴールドのニーム」を使うのもオススメです。

 

・強い株づくり

健康な根を張り、丈夫な株をつくるために、しっかりと土壌改良された土に植えましょう。鉢植えの場合は、定期的に植え替えをして、根詰まりさせないようにしてください。庭植えの場合は、年に1回は土壌改良を行いましょう。
また、定期的な肥料も大切です。エネルギーが切れた状態では、強い株にはなりません。ただし、与え過ぎは病気を助長しますので、頻度と量は守ってください。詳細は、植え方や植え替えの方法、肥料のやり方などをご覧ください。

葉が白くなった、粉っぽくなった→「うどんこ病」対策

 

●発症時期

4〜10月

 

●症状

若い葉、茎、つぼみがうどんこをまぶしたように白くなる病気です。症状が進むと葉がねじれ、株全体に蔓延して生育が悪くなります。梅雨や秋雨の時期、雨上がりに、乾燥と低温が重なるような時に発生しやすいです。主に水分の多い柔らかい枝の上部に発生します。菌は、冬季は枝や芽先で越冬します。

 

●対処方法

・発症した株

病気にかかった葉や茎を、被害の少ないところまで切り戻します。それ以上被害が広がらないように、薬剤を散布することをおすすめします。薬剤では、うどんこ病に効果が期待できる殺菌剤を選んで使ってください。また、ハンドスプレー型の殺菌剤で株全体を殺菌するのも手軽でおすすめです。

 

・予防

風通しが悪いほど枝や葉が密集しているようであれば、間引きの剪定をして、混み合った枝を透かし、風通しをよくしてください。
毎年発生している場所や株では、発生前から定期的に殺菌剤を散布して予防しましょう。なお、予防には、病害虫予防の効果を期待できる「バイオゴールドのニーム」を使うのもオススメです。農薬よりも散布回数は多めになりますが、自然由来のオーガニックな資材で、素手でも扱え、人にも動物にも安心なので、とても使いやすいです。

 

・強い株づくり

健康な根を張り、丈夫な株をつくるために、しっかりと土壌改良された土に植えましょう。鉢植えの場合は、定期的に植え替えをして、根詰まりさせないようにしてください。庭植えの場合は、年に1回は土壌改良を行いましょう。
また、定期的な肥料も大切です。エネルギーが切れた状態では、強い株にはなりません。ただし、与え過ぎは病気を助長しますので、頻度と量は守ってください。詳細は、植え方や植え替えの方法、肥料のやり方などをご覧ください。

茎や葉に緑色の小さい虫がたくさんついている→「アブラムシ」対策

 

●発生時期

3〜11月

 

●症状

やわらかい葉、茎、つぼみに黄緑色〜茶色のゴマ粒ほどの虫が、無数に群がって植物の養分を吸うため、株の生育が著しく悪くなります。繁殖力が強く、一気に増えます。
4〜6月頃に発生しやすく、バラが近くにあるとより発生しやすくなります。風に乗って広がるため、発見した箇所のまわりにも、発生している可能性があります。

 

●対処方法

・発生した株

よく観察し見つけ次第、捕殺してください。発生がひどい場合は、薬剤の散布もおすすめです。薬剤では、アブラムシに効果が期待できる殺虫剤を選んで使ってください。また、ハンドスプレー型の殺虫剤を利用するのも手軽でおすすめです。

 

・予防

頻繁に発生する場合は、発生前から定期的に殺虫剤を散布して予防しましょう。なお、予防には、病害虫予防の効果を期待できる「バイオゴールドのニーム」を使うのもオススメです。農薬よりも散布回数は多めになりますが、自然由来のオーガニックな資材で、素手でも扱え、人にも動物にも安心なので、とても使いやすいです。
ちなみに、アブラムシの天敵はテントウムシ、カゲロウ、ヒラタアブなどになりますので、見つけたら大切にしましょう。

 

・強い株づくり

健康な根を張り、丈夫な株をつくるために、しっかりと土壌改良された土に植えましょう。鉢植えの場合は、定期的に植え替えをして、根詰まりさせないようにしてください。庭植えの場合は、年に1回は土壌改良を行いましょう。
また、定期的な肥料も大切です。エネルギーが切れた状態では、強い株にはなりません。ただし、与え過ぎは病気を助長しますので、頻度と量は守ってください。詳細は、植え方や植え替えの方法、肥料のやり方などをご覧ください。

葉の色が白っぽくくすんだようになり、裏側に極小の虫がいる→「ハダニ類」対策

 

 

●発生時期

4〜11月

 

●症状

0.5mm程度の、黄緑色〜赤茶色の小さい虫が、葉裏に集団で寄生して汁を吸い、葉の表面から見ると、吸われた部分の葉緑素が抜けて、針先でつついたような、白い小斑点を生じます。放置すると株全体がクモの巣のような膜で覆われ、葉を落葉させて生育を衰えさせます。
高温・乾燥時を好むため、梅雨明けから9月頃にかけて多発します。特に雨の当たらないベランダなどの鉢植えが注意です。

 

●対処方法

・発生した株

発生してしまった場合は、葉裏に水をかけ洗い流してください。それでおさまる場合もあります。また、どうしてもおさまらず、範囲が拡大するようであれば、薬剤の散布をおすすめします。ハダニ類に効果が期待できる殺ダニ剤を選んで使ってください。

 

・予防

湿気や水気を嫌うので、予防としてスプレーなどで葉裏に水を散布してください。頻繁に発生する場合は、発生前から定期的に殺ダニ剤を散布して予防しましょう。なお、予防には、病害虫予防の効果を期待できる「バイオゴールドのニーム」を使うのもオススメです。農薬よりも散布回数は多めになりますが、自然由来のオーガニックな資材で、素手でも扱え、人にも動物にも安心なので、とても使いやすいです。

 

・強い株づくり

健康な根を張り、丈夫な株をつくるために、しっかりと土壌改良された土に植えましょう。鉢植えの場合は、定期的に植え替えをして、根詰まりさせないようにしてください。庭植えの場合は、年に1回は土壌改良を行いましょう。
また、定期的な肥料も大切です。エネルギーが切れた状態では、強い株にはなりません。ただし、与え過ぎは病気を助長しますので、頻度と量は守ってください。詳細は、植え方や植え替えの方法、肥料のやり方などをご覧ください。

葉やつぼみを虫に食べられた→「イモムシ、ハマキムシ、ヨトウムシ類」対策

 

 

●発生時期

4〜10月

 

●症状

春から秋にかけて発生し、放置すると葉を食べつくします。どちらかというと、古い葉よりも新しい葉に発生します。被害が進むと、葉だけでなくつぼみや花も食べます。

 

●対処方法

食べられている葉の裏を中心に、幼虫を探します。幼虫が小さい時期は一カ所に群生しています。できるだけ初期に発見し、捕殺してください。被害の大きい葉は取り除き、処分してもいいでしょう。
その後、必要に応じて薬剤を散布してください。イモムシ、ハマキムシ、ヨトウムシ類に効果が期待できる殺虫剤を選んで使ってください。また、ハンドスプレー型の殺虫剤を利用するのも手軽でおすすめです。

 

・予防

まわりの環境の影響により、頻繁に発生する土地もあります。よく観察して、被害が大きくなる前に捕殺してください。また捕殺で間に合わないような場合は、可能であれば、2月から4月まで月1回ほど、上記の殺虫剤を利用した予防をするのもよいでしょう。
なお、予防には、病害虫予防の効果を期待できる「バイオゴールドのニーム」を使うのもオススメです。農薬よりも散布回数は多めになりますが、自然由来のオーガニックな資材で、素手でも扱え、人にも動物にも安心なので、とても使いやすいです。

 

・強い株づくり

健康な根を張り、丈夫な株をつくるために、しっかりと土壌改良された土に植えましょう。鉢植えの場合は、定期的に植え替えをして、根詰まりさせないようにしてください。庭植えの場合は、年に1回は土壌改良を行いましょう。
また、定期的な肥料も大切です。エネルギーが切れた状態では、強い株にはなりません。ただし、与え過ぎは病気を助長しますので、頻度と量は守ってください。詳細は、植え方や植え替えの方法、肥料のやり方などをご覧ください。

葉にオレンジ色の点が出た→「赤渋病(さび病の一種)」対策

 

 

 

●発症時期

5〜10月

 

●症状

さび病の一種です。葉の表面に少しふくらんだオレンジ色の斑点が生じ、葉裏にはオレンジ色の胞子が付着して、生育を衰えさせ、次第に葉が枯れます。葉にイボのようなものができるのも、症状の一つです。
アカマツを媒介し、飛散した胞子によって感染します。アカマツが近くにあると発症しやすくなります。雨が続くなど湿度が上がり、気温差が出る時期に、特に発生しやすくなります。春から夏はクレマチスに寄生し、飛散した胞子がアカマツで越冬します。

 

●対処方法

・発症した株

発症した花や葉は取り除き、他に胞子が移るのを防ぎましょう。取り除いた花や葉は庭に放置せず、ゴミとして処分してください。その後、必要に応じて薬剤を散布してください。赤渋病(さび病の一種)に効果が期待できる殺虫剤を選んで使ってください。また、ハンドスプレー型の殺菌剤を利用するのも手軽でおすすめです。

 

・予防

葉が密集しないよう、間引きの剪定をして、混み合った枝を透かし、風通しをよくします。ただし、アカマツが近くにある環境ですと、発生しやすくなります。どうしても毎年発生する場所では、発生前の4月くらいから、定期的に殺菌剤を散布して予防するのもいいでしょう。
なお、予防には、病害虫予防の効果を期待できる「バイオゴールドのニーム」を使うのもオススメです。農薬よりも散布回数は多めになりますが、自然由来のオーガニックな資材で、素手でも扱え、人にも動物にも安心なので、とても使いやすいです。

 

・強い株づくり

健康な根を張り、丈夫な株をつくるために、しっかりと土壌改良された土に植えましょう。鉢植えの場合は、定期的に植え替えをして、根詰まりさせないようにしてください。庭植えの場合は、年に1回は土壌改良を行いましょう。
また、定期的な肥料も大切です。エネルギーが切れた状態では、強い株にはなりません。ただし、与え過ぎは病気を助長しますので、頻度と量は守ってください。詳細は、植え方や植え替えの方法、肥料のやり方などをご覧ください。

根に小さいこぶが無数にできた→「ネコブセンチュウ」対策

 

●発生時期

3〜10月

 

●症状

ネコブセンチュウは非常に小さい虫で成虫、幼虫ともウナギのような形をしており、体長は1mm弱で体色も透明に近いため肉眼での観察は不可能です。温度があれば繁殖し、分泌物で寄生部分の細胞をコブのように肥大させて、養分を吸収しながら繁殖します。栽培管理に問題ないのに、生育が悪いと感じた時には、発生している可能性があります。

 

●対処方法

・発生した株

一度発生すると、決定的な治療方法がなく、そのまま放置していると水や土を介して感染しやすいので、残念ですが、その株を処分することをおすすめします。ただし、ネコブセンチュウに効果が期待できる農薬もありますので、そちらの使用を試してみるのもいいでしょう。

 

・予防

水や土を媒介して感染します。鉢植えを地面に直接置かないようにしたり、雨の跳ね上がりに当たらないようにしたりしてください。また、感染した株に使用されていた土の再利用はしないでください。植え替えする際には、清潔な土を使ってください。土と置き場所に気を使うことで、感染するリスクは、かなり抑えられますので、しっかりと対応しましょう。
なお、頻繁に発生する場合は、土壌消毒を考えてもいいかもしれません。

 

・強い株づくり

健康な根を張り、丈夫な株をつくるために、しっかりと土壌改良された土に植えましょう。鉢植えの場合は、定期的に植え替えをして、根詰まりさせないようにしてください。庭植えの場合は、年に1回は土壌改良を行いましょう。
また、定期的な肥料も大切です。エネルギーが切れた状態では、強い株にはなりません。ただし、与え過ぎは病気を助長しますので、頻度と量は守ってください。詳細は、植え方や植え替えの方法、肥料のやり方などをご覧ください。

モンタナ系が突然枯れました。対策はありますか?
  • モンタナ系の豪華な咲き姿

  • ある日突然枯れることがある

 

 

「モンタナ系」の自生地は、冷涼な高山帯にあるために、あまり暑さや蒸れに強くありません。そのため、日本での生育においては、通常、4〜5年で枯れてしまうと言われています。特に関東以西の平地ではそれが顕著です。

 

対策として考えられることは以下の通りです。

 

●できるだけ地温(土の温度)を上げないように、株元への長時間の直射日光を避け、風通しをよくします。地温が上がると、株が弱り、枯れにつながります。

 

●肥料は少なめで管理します(通常の半分など)。また、真夏の肥料は控えます。

 

●庭植えでは夏の乾燥に、鉢植えでは過湿に注意してください。

 

●枝が伸び、いい感じに茂ってきた頃に、急に枯れることがあります。それは、生育旺盛のモンタナ系の生育した量に対して、供給される水分のバランスが取れず(大きくなっているのに、得られる水分は変わらない)、枯れている可能性が考えられます。
対策は、花後の剪定をしっかり行い、放任で大きくし過ぎず、バランスを取ることです。花が終わったら、できるだけ早く、遅くても1ヶ月以内に、株の半分くらいのヴォリュームを目安に、剪定してください。そうすることで、得られる水分量とのバランスを取りやすくなり、長生きしやすくなります。なお、花後に時間が経ち過ぎてから剪定を行いますと、翌年の花付きが悪くなることがありますので、注意してください。詳細は「Q12 花後に行う剪定」をご覧ください。

 

ただし、上記のことを行っても、完全に枯れを防ぐことは難しいと思います。そのため、モンタナ系は4〜5年草として楽しむ感覚がいいでしょう。2年生以上の苗であれば、すぐに大きくなり、花もたくさん咲くので、十分楽しめます。せっかくフェンスやアーチを覆ったのに枯れてしまうのは残念ですが、株の更新時期だと思って、またチャレンジしてください。モンタナ系は生育旺盛ですので、すぐに枝を伸ばし、きれいな花を咲かせるでしょう!

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